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甘いお茶
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以前からしつこくしつこく私は母に言っていた。
目はアッと思ったときには間に合わないから、定期的に検査は受けなければ自分が後悔するんだよ、と。
もう前から白内障にかかっているのが分かっているのに、定期的に検査をしてもらいに病院に行っていなかったから。

白内障は軽度なら進行を遅らせる点眼薬があるからそれで手術を遅らせて現状維持をさせる手段もあるし。
もしも手術でも、昔と比べると雲泥の差で負担の軽い手術になっているのだ。
確かに、視界を先生の手が右往左往するから恐怖感は半端じゃないけどさ…
とりあえず、片眼のみ患っているのがわかっていると聞いていたのだけど、目というのも反対に引っ張られる性質で、片方が元気でも、不調の片方をフォローするために酷使してしまうのだ。

いよいよ今年の誕生日の免許更新に向けて眼科に行く決心をした母。
行った結果。
先生に叱られたそう。
何でもっと早く検査に来なかったんだ! と。
だから私もずいぶん前から言い続けていたのに。

白内障の進行具合はやはり手術したほうがいいレベルにまで進行していたらしい。
そして何よりも私がきいてショックだったのは。
白内障を患っていないほうの目で、眼底出血しているって。
白内障はまだいろいろと回復するのに手段があるのだけど、眼底出血はあっという間に広がったら失明するしか術がないくらい速攻悪化しかねないから。
眼底は、網膜とか、映像を結ぶための神経が集まっている部分だから、ここがやられると本当に危機的状況。
出血そのものは軽症であればレーザーで止めることはできるのだけど、果たして母の目はどのくらいの出血をしているのかは私には分からない。
出血部分がどのくらい傷んでいるのか。
止血ができて、血が再度組織に吸収されて眼底からなくなって、損傷部分がどれだけ回復するか。
それは精密検査で先生から聞くしかない。
どうにしろ放置が一番いけない。
だから母は医者に叱られた。

やっぱりさ、怖いからついずるずると…
なんて母は言うのだけど。
怖いからこそ早めの治療が必要なんでしょ!
ほら、かあちゃん歯でいっぱい痛い思いしてるから。痛みって頭に近づけば近づくほど痛いじゃない…
とグズグズ。
だからこそ痛いからさっさと治すんでしょー~!
と押し問答。

どうこう言いつつ。
母は大きな病院の眼科に精密検査を受ける予約を取って貰ったそう。
ぼちぼち年齢的なものもあるし。
あれで心細いのかも知れないし。
来るなと言わないなら、ついて行った方が良いのかもね。

やっぱ人ってのは、歳くってくると子供っぽい屁理屈言って怖いことから逃げるようになるのかなぁ。
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